幻冬舎。630頁。2200円(税込み) 9月1日刊。
幻冬舎版/よみがえる大野・日本語タミル語接触言語説の展開 (含・正誤表)の新着ブログ記事
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万葉集4348歌に「多良知禰乃(たらちねの) 母を別れて まことわれ 旅の仮廬(かりほ)に安く寝むかも」などと歌われる「たらちね」であるが,通説は「垂れた乳の」「満ち足りた乳の」の意味とする. しかしながら,幾ら古代だからとはいえ,息子が自分の母を「垂れた乳の」「満ち足りた乳の」などというであろう... 続きをみる
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この反論はしかし,山下博司博士には通用しなかったようである.山下氏はいう. (大野)氏の議論は少なくともタミル語に関する限り,数多の問題に満ち,時に学問的な公正さ・客観性を疑わせるような記述の方法がとられている.単語の本質的な語義を析出する代わりに,日本語の知識からする先入観や思い入れをもってタミ... 続きをみる
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◆辞典 にはない 「意味」 の実際 「大野教授は厳密な意味の対応を問題にされているが,引用した辞典にはない 意味が用いられているケースが結構ある.そのいくつかをあげておく」とある.「ここにあげた例だけではなく,細かくみると,もっと多くなり,あくまでも筆者がざっと目をとおして気がついた例だけをあげた... 続きをみる
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大野論攷において,大野氏は次のように述べる.ただし,下記論攷は大野氏が,比較言語学でいう同系論を採っておられたときのものである.その後,クレオール言語学の軌道に入り,新・大野説を唱えられるに至った.とはいえ,大野氏が当時系統論を採られていたにせよ,音韻,語彙対応は瞠目(どうもく)すべきところがあっ... 続きをみる
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松本(まつもと)克己(かつみ)氏の大野説批判 言語学界の長老,元・日本言語学界の会長でもあられた松本(まつもと)克己(かつみ)氏は, 日本語タミル語起源説を"理論的”に批判している学者としても知られる碩学である.確かに,一見理論的である.同氏は日本語縄文語説を唱えておられる. 即ち,松本氏は「日本... 続きをみる
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ドラヴィダ語と日本語との関係は既にR・コールドウェルが指摘しており(1856年),日本でも芝 蒸(すすむ)氏の研究がある(1970年).なお,芝氏はその後,やまと言葉をアルタイ諸語,ドラヴィダ語,南島諸語の混合言語とする立場を採るに至った(芝 烝「日本語の起源/系統と検証」,新風舎.2005年).... 続きをみる
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本項では大野説批判を展開した言語学者やインド学者の異様にも写る批判内容に付き,一日本語ユーザーとしての私の印象を述べていきたい.これらの記述は本来は一続きのものであったが,批判ばかりを書き連ねてもウンザリされる方もおられようと,分断してコラムに入れた. ちなみにウンザリをタミル語でūzali[意気... 続きをみる
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